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和訳(2) Kev Brownのインタビュー記事

原文(original) : KEV BROWN INTERVIEW : GRINDIN

文脈が噛み合ってないとことかあるかもしれませんがご容赦ください。 

 

アメリカのプロデューサー達にとってブラジルは、別に旅行するのに変なところでもなんでもない。では、一体何がLow Budgetのラッパー兼プロデューサーのKev Brownの話が脚光を浴びる要因となったか? それは彼がブッキングした二つのショーにある。一つはリオデジャネイロ、もう一つはサンパウロのショーである。

ブラジルに行った理由は?

Kev: ショーがあったんだ。ちょっとしたミニツアーさ、サンパウロリオデジャネイロにね。ドープだったよ。二つの雰囲気の違ったエリアなんだ。サンパウロの俺が居たところはもうちょっと都市って感じのところで、ビーチとかいろいろあって、それでも一つのでかい都市なんだ。あそこにはいろんな文化があったよ。アートが好きな人たちもたくさんいて異なる生活文化が入り混じっているんだ。リオは観光地として有名だ。コパカバナとかね。でももちろんそれだけじゃないさ。ブラジルは発展途上国だろ?だから全部が魅力的で素晴らしいってもんでもなかったんだ。

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で、予定してたより長く滞在したんだって?

Kev: ああ、ショーとか他にもいろいろドープなものだった。でもまぁ、もうちょっと長居するよう説得された、とでもいうかな。これ以上はもう言わないでおくよ。

ブラジルでの経験はどんなものだった?

Kev: あそこは文化がとても豊かさ。ブラジルについて説明するのは難しいね、なぜかって俺は二ヶ月しか向こうに居なくてあまり周りが見えてなかった。だから簡単に説明は出来ないよ。でもいろいろと向こうの文化に触れたよ。カポエラとかね。俺は何も...顔にキックを喰らおうとなんてわざわざしなかったけどね。なぜならそれはダメだからさ。本当のカポエラだからな。Pai Luaには感謝するよ。彼と彼の友達が俺をカポエラの場所に連れてってくれたんだ。そして俺は実際に本当のやつを見たんだ。音楽が演奏される中、彼らはひっくり返ったりいろいろしてたよ。ヤバかったね。

あと、向こうにはなんでもあるんだ。アメリカ人はすべての種類の音楽が聴けるだろ? でもブラジルの方では、たとえばソウル、あそこにはブラジルのソウルミュージックがあるし、ジャズもある。おそらく長い時間をかけてもすべてのソウルミュージックを細かく分類するのは出来ないほどだろうね。彼らには自分たちのソウルミュージックがあるんだ。ジャズもね。いろんなジャズがあってとても豊富さ。もちろんサンバ、ボサノバもブラジルから来てるしね。あるジャズの曲やみんなが毎日聴いてる音楽もそうだよ。たぶんみんなが気付いてないだけでね。

カポエラ参考動画

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どういう経緯で"Brazil Dedication"を作るに至ったんだい?

Kev: えーと、俺は場所がどこでも関係なくビートを作ってたんだ。たくさん作ったよ。ホテルや友達の家、スタジオでもね。それでいくつかの曲はブラジルのアーティストともやろうと予定してたんだ。だからその時はちょうど彼らとするために新しいビートを作ってたな。家に帰ってクルーのみんなに長めのビートテープを聴かせてから他の友達にも聴いてもらったよ。「これを公開するのかい?それとも…」彼らはこう聞いてきた。そして滞在の最終日にむこうのレーベルはこう言ってきたんだ。「ヘイ、なにかやりたいプロジェクトはないかい?」…むしろ、やらないわけないだろう? 俺はブラジルに行った。すごくいい経験になったよ。

Bailie Black Remixについて話してくれ

Kev: YouTubeにいけばオリジナルを聴けるよ。(そのオリジナルの)アーティストの名前はHyldonというんだ。リオでショーをやったときにその向かいに出ていたDNGって名前の、服を売ってる屋台があって、そこで彼と出会ったんだ。そのときは本当に一緒に仕事をすることになるとは思ってなかったけど、まぁ世界は狭いな。後に彼を知ってる人と何人か出会って結局一緒にやることになったんだ。彼は俺にRemixをしてくれと頼んできた。だからとりあえず彼のショーを一つ見に行ったんだけど、あれは凄かった。俺をライムをさせるためにステージに呼び出してきて、しかもみんな俺のこと知ってるようだった。あんなこと滅多に無いさ。俺はラッパー一筋ってわけでもないし、とにかくとても驚いたよ。で、その後彼とまた会ってRemixを頼まれた。D'angeloみたいなのにしてくれって言ってきたのはよく覚えてるよ。一応いいよって言ったけど、俺は彼がファンキーでソウルなやつをやりたいと思ってたんだ。そしてそのあと彼は音源を全部くれたから、それをPai Luaの家に持って行った。彼もまたブラジル出身のMCだからね。彼の家に泊まったよ。彼のお母さんが毎日ご馳走してくれるんだ。やばいだろ?

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本来のブラジルを見てきたかい?

Kev: もちろんさ。Kev Brownのツアーって感じでは絶対なかったよ。単に俺がブラジルにいただけさ。いろんな人に出会ったよ。もちろん今話してることはただの二ヶ月間の旅の話だけどね。でも見たよ。彼の家で彼はアルバムを作ったりしてたし、俺もそのためのビートを作ってた。

出会う前から彼らは君のことを知っていたのかな?

Hyldonが知ってたかどうかは分からない。ただ、Pai Luaはもちろん俺のことを知ってたよ。ブラジルに行く前に彼とはFacebookで連絡を取ってたからね。でもHyldonはいろいろ詳しいんだ。電話でPai Luaの家にかけてきて彼と話したのを覚えてるよ。Alicia Keysを聴いてたんだ。つまりいい音楽を知っているのさ。しかしそれでも、スタジオのセッションに混じったり実際の演奏をサンプリングしたりってのは普通じゃなかったな。

それはどんな感じだったんだい?

とてもイケてたよ。クールだった。いつもと違うのは、俺はいつもサンプルを弄るんだが今回のはすでに十分ヤバかったからあまり弄ることが出来なかったってことかな。いつもなら俺がサンプリングしたやつはすべて変わるんだ。ある程度の自由が効くのさ。ピッチも変えれるしチョップもする。ただ彼は歌手だからあまり変えすぎたりすることは出来なかった。それでもベースラインは入れれるし少しギターもチョップすることが出来るから少しだけ違うものにしたんだ。ドラムも変えた。ホーンのところはそのままさ。70' discoって感じだろ? まぁYouTubeでオリジナルを見てみてくれ。Soul Trainのクリップが実は入っててみんな踊ってるんだ。でもRemixの方はもうちょっと… Battlecatの曲のようだってみんなに聴かせたらそう言ってるから、そんな感じだな。

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向こうでは何をするのが好きだった?

スタジオでのセッションと友達と一緒にいる事以外では…そうだね、ビーチに行くのが好きだったな。俺は前までビーチに行ったりするようなやつじゃなかったんだ。アメリカでのビーチに行った回数なんか片手で数えるほどさ。でもあそこでは海に入ったりいろいろしてたしそれが普通だったんだ。シャツと短パンで毎日遊んでたよ。笑  もし停電なんか起きても別に彼らは動じないだろうね。ショップでも、ろうそく点けて電卓使って終わりさ。電気なんかに頼らないんだ。

ブラジルは発展途上国としてどうだった? 何か衝撃的な事はあったかい?

ああ、間違いなくあったよ。ハードコアなんだ。あそこにスラム街があって衝撃だった。普通リッチなやつらは山の方に住んでるって思うだろ? もちろんそういう場所もあるんだけど、山の方にもスラムはあるんだ。あれは見ていてとても変な気分になる。山だぜ? 裕福なやつらは山の方にいるから、銃とか麻薬(crack)が街に来たとかそんなやばい話を教えてくれた。イメージしてみてくれよ。あれは少なくとも俺らにとっては初めてでも彼らにとってはそうじゃないんだ。多分何年か前にもあったんだろうな。政府についてもいろんなやばい事があったよ。ブラジルもいろいろ問題があるのさ。女性の扱われ方とか、沢山あるよ。

なるほど、そういえばブラジルの旅を本にするつもりだって言ってたよね。どんなテーマになるんだい?

映画になるだろうな。そしてDenzel Washingtonが出演してオスカー賞に輝くのさ。笑  冗談は置いといて、いくつかのショーのシーンは絶対に使う事になるだろうね。ビーチも使う。アクションとかそんな感じにはならないな。多分ドラマ、ドキュメンタリーのようなやつさ。それでもブラジルのことだけになるだろうけどね。おれの一生涯を描くようなやつにはならないよ。「見ろよ、これがおれがブラジルで過ごした時の生活さ。あそこに行って結局二ヶ月過ごしたんだ。」みたいな感じだろうね。ほら、もうこれで映画になるじゃないか。何が起こったのか、何がおれをそこに居させたいと思わせたのか。そして帰る時の様子。でも見る側に想像させる余地を残さないとね。"Brazil Dedication"を楽しんでもらえるように。

思い返してみるとブラジルに行ってから君は変わった?

変わったね。一つ目に、ミュージシャンとしてね、ブラジルにはファンがいるだろう?  これはWellington(New Zealand)や他の国に来た時に一つ気付いたことなんだが、オーストラリアとニュージーランドである日、俺を連れて来てくれた友達は「この寒い天気を曲にしようと思う」って言ってて、ちょうど俺も同じことを考えてた。 そして俺をブラジルに連れて来てくれた友達は「ヘイ、お前が冬に曲を出しても、こっちに来る頃は夏なんだぜ。」て言ってくれたんだ。もう頭が吹っ飛んだよ。俺は秋に曲が出ると思ってたからね。外は寒くて木から葉が落ちたり、あの季節だ。ドライブが好きな俺たちのまわりのやつらがいるから、いい天気の時は一緒に車に乗ってLow Budgetの曲を流すんだ。 でもブラジルでは毎日夏だろ? ミュージシャンもそこではオープンになるんだ。 よくミュージシャンって視野が狭くなりがちだからね。でもオープンになれるから刺激になるんだよ。 そしてそこのみんなは俺の、Kev Brownの新しい曲を待ってるのさ。そしてビーチに行ってKev Brownの曲を流すんだ。ドープだろ?

 

 

Interview by Aleyna Martinez

 

 

 

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